新時代と共に感じるノスタルジー
時代を彩った名車たち

2019年、30余年続いた平成の時代が幕を下ろし、新元号「令和」が始まった。
新時代の到来からおよそ半年、元号の変化など日常生活から実感する事もあまり無くなった9月中旬。
自動車好きの私にとって衝撃のニュースが飛び込んだ。

「エスティマ、生産終了」

新しいテクノロジーが生まれては、かつての輝きを失った技術は淘汰されていく。
当然のことなのだが、30年近く続くこのブランドが無くなる事に衝撃を覚えた。
これまでの自動車に生産終了のニュースは、幾度となく経験してきた事なのだが、想像以上のダメージが私を襲ったのには、理由がある。
それは私にとって「自動車に興味を持つきっかけになった自動車」であり、「いつか手にしたい憧れの自動車」だったからである。

大好きな人が好きなもの、それは私も好きなもの

私が自動車に興味を持ち始めたのは20代前半。
おそらく世の自動車好きの方々と比べると遅咲きの自動車ファン。
きっかけは、当時の彼女(現在の妻)のお父さんが、トヨタ自動車に勤めていた事。
彼女と関係が深まるにつれ、自ずと家族とも友好な関係になり、その中で彼女が幼少期に乗っていた思い出の自動車について話すことがあった。

「あの車、車高が高くて、広くて好きだったなー」
「丸くて可愛くて、内装も綺麗で。」
「あの車、なんだっけ…?」

その自動車は、トヨタ・エスティマでした。

思い出の自動車に乗って出かけた思い出を、嬉しそうに話す彼女の表情を見たとき、改めてこの自動車を手にいれることを決意したのだが、決意から10余年、その夢は叶わなかった事にダメージを受けていた。
※ただ、妻はこの決意を覚えていませんでしたが。

エスティマ以外にも、伝統の名車が時代の波に消えていく

時代の変化に喜びよりも、喪失感を感じてしまうおじさんにとって、追い打ちを掛ける様な悲しいニュース。
実は2019年は、長年愛された様々な名車が生産終了を発表しています。

トヨタ・マークエックス・マーク2


世間は「SUV」「ミニバン」など大型車両の人気高騰、そしてコンパクト・エコカーブームによりセダン離れが著しい。
この名車も時代の移ろいによって消えていく名車と言えるでしょう。
かつて「ハイソカー(ハイソリティアカー)」の代表格として、確固たる人気を誇っていたマーク2。
これまでもToyota自動車もこのブランドに敬意を表してきたはずなのだが…今年で生産終了となります。
マークエックス最終モデル「ファイナルエディション」を完売し次第、生産終了となるため、新車での購入を求める方はお急ぎください。

フォルクスワーゲン・ビートル


1938年から生産された「フォルクスワーゲン・タイプ1」から数えると81年。世界中で愛される「フォルクスワーゲン・ビートル」も、2019年を以って日本での新車取扱を終了になる。
自動車に興味が無かった時期にも、「あ、可愛い!」と思っていた憧れの自動車の一つ。
あの流線型のフォルムと、醸し出すヨーロピアンな雰囲気に魅了されていました。

またどこかで会えるといいな

時代の流れに悲観しているばかりではない。
ここ数年、憧れの自動車が不死鳥の様に復活を遂げるケースも少なくない。

トヨタ・ハイラックス

トヨタ・RAV4

10年以上前に生産終了・日本販売終了した「ハイラックス」「RAV4」が、SUVブームの波になり、より男前になって帰ってきました。これはすごく嬉しいニュース!
いつかマークエックスやエスティマも、僕らの前にもう一度戻ってきて欲しいと思います。